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一本木公園のポピー (バラだけが花じゃない) [一本木公園]

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一本木公園では、バラはまだ一割も咲いてない、
しかし、バラだけが花ではない。
息をのむような美しい花がありました。
それはポピー、実際の鮮やかさはカメラでとらえられませんでした。感動の赤です。
コロナのため閉鎖になる直前に撮りました。(2020/05/22)

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タグ:ポピー
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共通テーマ:趣味・カルチャー

今日の一本木公園 [一本木公園]

今年のバラ祭りはコロナのため中止と決まった。
最も花のきれいに咲く5月23日(土)から6月14日(日)まで中野市は公園閉鎖を決めた。
まだバラの花は一割も咲いていないが、本日のベスト3を掲げる。
バラだけが花ではない。(2020/05/21早朝)

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↑朝露で花びらが濡れている。

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↑色鉛筆で描いたような花だ。

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↑ポピーがこれほどきれいな花だとは思わなかった。
写真の赤い色と実際の赤はだいぶ違う。現物の赤は鮮やかできっと感動するだろう。
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一本木公園  雨に咲くバラ [一本木公園]

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フェンスから顔を出し「おはようございます」

公園の入り口にコロナのため公園閉鎖の張り紙がありました。
2020/05/23~06/14まで閉鎖、残念です。
今日は05/19、今はほとんど咲いていませんが、早咲きの花だけを見ていきます。

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↑このポピーの赤は実物を見ると感動的です。
世の中にこんな赤もあったのかと再認識します。

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↑雨に濡れたバラもいいです。そばに近づきたくなります。

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↑このバラは、けなげさが魅力です。
自分の持ち味を十分生かして、他に先駆けて元気に咲いています。




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一本木公園、バラ祭りの前夜祭 [一本木公園]

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最初に私達を迎えてくれるのが、この銅像だ。
若々しい未来を背負う心意気がある。

後ろに見えるのが、明治時代にできた中野小学校だ、
松本に明治6年我が国で最も古い開智小学校ができたが、それを見習って学問を優先したのだろう。

中野市が力を入れているせいか、周辺の人たちも「門前の小僧習わぬ経を読む」のことわざのように
最初のバラは中野住民の作です。↓

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「誰よりも真っ先に咲いて、さびしくはないの?」

一本木公園も徐々に有名となり、中野市をあげて地方興しに努力している。
この公園はかつてサッポロビールの工場があった、
「男は黙ってサッポロビール」よりも前の話だ。
一本木公園はここを寄付して頂き造ったものだ。

その後、有名なバラの研究者がここにバラ園を作った。
外国から苗木を輸入したり、日本全国からバラの元主を募ったりして発展し続けている。

中野市では、新作のぶどう、キノコ類、桃や梨りんごの果物類、野菜作りに力を入れている。
私も最近知ったが、ぼたん胡椒がいい、東南アジアの人たちがいっぱい買っていく。彼らのカラミ味覚に合うのだろう、ワンコインも買えば十分だ。

バラ園にはまだバラがほとんど咲いていない。
追々ご紹介しますが、今日は可憐な花たちをご紹介です、バラだけが花ではない。
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バラだけが花じゃない

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バラの花が乱舞する前夜祭、
力一杯アピールしている花がありました。

まるで色鉛筆で描いたような花、
やさしい花です。

2,3本 机の上に置いたらずいぶん部屋の風景も変わるでしょう。
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東山公園 [東山公園]

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長野県中野市、東山公園

メインの坂道を上り詰めたところに池があります。

この池は少し白く濁っていますが、ちいさな庭の池という感じです。

ここに真っ黒なオタマジャクシがいました。昔からいます。

この蛙は10~20センチくらいのウシガエルだと聞きましたが未確認です。

今日の話はそれではなく、この池の周りに静かに咲いているシャクナゲです。

淡いピンク色を見せながら、ここに高らかに咲き誇っています。

ひっそりと、誰にも見られず、美しく咲いているシャクナゲです。

きっとお寺の人が管理していると思いますが、今年のは一段と美しいです。


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中山晋平記念館 [中山晋平記念館]

IMG_8761.JPG「シャボン玉を吹いている少女」

シャボン玉がストローから出てくるところを

時間が止まって銅像になりました。

私達はその瞬間を、思いを、

銅像の中にに封じ込められました。

私はこれで永遠にシャボン玉を吹く少女です。

誰が見ても同じ、「シャボン玉を吹く少女」になりました。

(中山晋平記念館の庭先にて)

タグ:記念館
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餌食(えじき)第一章  [私小説]

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ーーー必ず、序章からお読みくださいーーー

今の少子化問題を解決する方策として、コンピュータ化が取り上げられている。老人王国となろうとしている日本は、働き手を海外の若者やコンピュータに求めたのだ。

これは良い所へ目を付けた。会社でもよくやっていた。仕事を標準化せよ。どんな仕事もマニュアルを作れ。そして誰もがすぐその仕事ができるようにせよ。

標準化を進めていけば、やがてそれは機械でもできる段階まで落とせる。そうしたらコンピュータの出番だ。こういう構図が初めからできていたのだ。仕事の標準化はコンピュータに肩代わりさせるものだった。

材料を整列させれば機械ができる、自動化ができる。これはロボットメーカーの言葉だ。

また話は飛んでしまった。軌道修正、軌道修正。

要するにコンピュータがあまりに早く時代を作り変えてしまっているので、法律がそれについていけないのが現状だ。後追い対策だ。これも詐欺師たちの格好のスキマとなっている。

江戸時代の大店の主人はこんなことを言ったそうだ。「私の家からお買い上げになった商品はずーと保証します。お買い上げになった商品は理由の如何を問わず気に入らなかったら代金と交換します。」
それだけ商品に自信と誇りをもっていたのだ。現代のお客が勘違いをするのを待っているとは大違いだ。要するに商人の質が落ちたというものだ。

また、「お客様は神様です」と誰が言いふらした言葉?これも日本をだめにした悪徳商法の一つだ。(つづく)

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祭り [祭り]

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10月13~14日と、ここ長野県小布施(おぶせ)にて、恒例の六斎市(ろくさいいち)が開かれる。
秋の味覚祭ともいわれ、旬のリンゴ、ブドウ、クリが満載だ。
祭りはマトイが乱舞し、神輿(みこし)がくり出し、若い衆の声が空に高鳴り最高潮に達する。
勢いついた神輿をいさめるのも大変、ここ周辺の祭りの中でも際立っている。
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餌食(えじき) [私小説]

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【序章】
私が情報商材販売の餌食になったのは、
私の心の中にあったスキマに悪魔が入り込んだからだった。

一時は闇の仕事人を、自らの手で実行しようかと思った。
もし私が係累のない気楽な立場だったら、本当に実行計画を立てただろう。

5人はいるぞ! いまいましい。
商材の紹介をするお助けの宣伝役が必ずいて、その宣伝役にはなおさらイマイマシサが増幅する。
有り体に言えば、獲物が引っかかるトラップ作りのお手伝い役だ。
こちらが、クレジットカードで24回払いの約束で商材を申し込めば、銀行が代金全額を即支払い、
後は銀行が金利18%をプラス徴収しながら、確実に集金するという方法だ。銀行の徴収手数料が18%取れるということだ。
これが申し込みの1クリックでそこまで行ってしまうのだ。
敵はその1クリックをさせるために、いかなる方法も考案し実行する。いかにお客が勘違いをしてクリックさせるかが勝負なのだ。
悪行でも、悪行だと指摘して証明されなければ善行であるのだから。その指摘するにも時間がかかり、しかも巧みな手立てを法律を使って考案しているのでちょっとやそっとでは崩れない。こちらがメンドウダとあきらめるまで攻撃はやめない。

「嘘は泥棒の始まり、嘘を言ってはならない、誤解を招くような言葉を言ってはいけない。」これらは昔、親から教えられた処世術だった。
この日本的な道徳心、処世術的防護壁は彼らの前にあっという間に破られてしまった。
敵は狩猟民族を祖先に持つ欧米の猛者だった、或いはそれを信奉するコピー人間。
狩猟民族は「欲しいものは奪い取る」、この一言に尽きる。

この思想は世界を簡単に変える方法だった。
日本が江戸時代末期に黒船に襲われたのもこの科学技術を携えたこの思想だ。
そこから、日本人は幕末の志士から始まって、日本を西欧の餌食にならないように真剣に考えた。欧米列強の国々に食い物にされないようにと。

その結果日本は世界史上まれに見る発展を遂げた。途中、第二次世界大戦によって、奢れる小民族に成り下がってしまったが。
正に、奢れる者は久しからずの例えを実践してしまった。それでも、勤勉な日本人は不死鳥のように蘇り高度成長期を迎えた。が、日本の技術を盗みながら台頭してくる後発の国々には勝てない。
日本もかつてそのように発展してきたのかも知れない。

話があらぬ方向に行ってしまった。軌道修正、軌道修正。
群雄割拠の時代にも策士は多くいた。
しかし策士たちには民を救うことが根本にあった。
ところがどうだろう。
今の欧米仕込みの詐欺師達は、相手の隙を見つけて血を吸う吸血鬼に変わらない。
彼らはヤブ蚊、ヒル、がん細胞の類いだ。
生きとして生けるヤブ蚊も動物の血を吸うことに命がけなのだろう。

初めは多くの不幸な人を救いたいという希有な尊い思いも、いつの間にかいっぱしの詐欺師に成り代わってしまった。
彼らは引け際が大切だと思っているだろう。
儲けた後は一刻も早く退くのが肝要だ。そしてもっとましな、
まっとうな方法がないかと思いを馳せるだろう。
「人間の美しい心が生きる、多くの人を幸せにする企業」を作ろうと。

私は最近ある企業家、岡田徹という人の詩を読んだ。ビジネスの世界にも詩人がいるとは驚きだ。
一言で言えば「人の心の美しさを企業の中に満たそう」という。続けて岡田氏は言う、「商人は誠実で正直で暖かな人の心を持っている必要があり、また人々もそれを求めている」
皆さん、ネットの世界の悪徳商人とは、月とすっぽんほどの差があります。

話は戻って、
ネット起業家のマニュアルに、「時として悪事を働くことも大事の前の小事として必要」と一行記述されているのかも知れない。
しかし、そんなことでこの私の恨みは消えるだろうか。
本物であるかどうかの確認はできただろうか?
情報商材の検証ができない仕組み作り、タイムリミットを目前にした時間設定、こぼれるばかりのおいしい言葉、私の心は、知らず知らずそれに麻痺させられてしまった。
信じれば救われる?と考えたとき 悪魔はその時ほくそ笑んだ。
<つづく>



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ひないち 中山晋平と高野辰之 [祭り]

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長野県中野市のひないち(雛市)が3月に毎年行われるが、
このとき土雛(つちびな)が飾られ即売会も行われているようだ。
この中に面白い土人形があったのでご紹介します。
それは、中野市で生まれた音楽家の「中山晋平」と「高野辰之」です。

彼らは明治時代に生まれ、誰もがよく知っている童謡を作っている。
中山晋平はシャボン玉、てるてる坊主、雨降りお月さん、証城寺の狸ばやし、背くらべなど、
あげればきりがないほど、しかも、多くの人の心に残る歌をつくっている。

シャボン玉は野口雨情作詞中山晋平作曲だが、野口雨情の悲しい思いが歌に込められている。
『1908年、雨情は後に協議離婚に至った妻のひろとの間に、長女「みどり」をもうけた。人形のように愛らしい赤ん坊であったが、産まれて7日目に死んでしまった。』
歌詞の中に『♫屋根まで飛んで壊れて消えた♫』
何と悲しい思いだろう。

次に、高野辰之が作ったおなじみの「ふるさと」。
『♫うさぎ追いしかの山、こぶな釣りしかの川♫」
あなたは、この本当の意味を知っていますか?

子供達はみんな手をつないで山の上から下にウサギを追います、
そして、広い原っぱのような所まで逃げてきたウサギは、
そこで待ち構えていた猟師に鉄砲で撃たれます。
ウサギは貴重なタンパク源だったのです。

私は高野辰之の育った生家の近くの人に聴いた話なので
間違えはないようです。以外でした。



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羽生善治氏 講演会 [講演会]

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2018/01/20
なかの21市民講座「羽生善治氏講演会」(15:00-16:30)

以下、講演会を自分なりにまとめました。
良き講演会を開いて頂きましてありがとうございました。

先見力と決断力
(日々の小さな決断の連続が続いている)

直感を使う
対局は30通り~200通りの手の読みがあり平均80通りぐらいは考えている。
その中から2,3つの手を選ぶ。
カメラのピントを合わせるのとよく似ている。
一つの局面で、ここが中心、要を過去の習得したものと照らし合わせ、
1秒の時間の中で、進む手筋を3つ選ぶ。
一所懸命にやった過去の習得に対しては直感を働かせる。 先を読む,未来を考えるに直感を働かせる。

数の爆発について
自分が3手の筋が見れば、相手も3手の筋を見ているから合計3x3で9通りの手筋を考えることになる。

そうすると10手先には3の10乗で合計6万通りの可能性がある。
あまりに多くて決断が下せなくなる。これが数の爆発である。
これの対策として次の直感・読み・大局観がある。

直感・読み・大局観について
木を見て森を見ずという視野が狭くなってはダメ、大局を見ることが大事。 流れを把握するに、直感、読み、大局観の3つは常に頭に置く。 大局観は無駄を省くことが出来る、思考を省略させるためである。
160人の棋士がいるが若い人は読み中心、年齢がいけば直感、大局観を感覚的に用いる。

長考について
対局は朝の10時から夜中の1時頃までかかるときがあるが、昔から言われているように
「長考に好手なし!」と言う言葉がある。
対局を始めて30分ぐらいは3手筋の積み重ね、それ以降はためらい、恐怖が多い。後は将棋とは関係ないことを考えている。
一つの局面で4時間考えたことがあるが、5秒考えたのと同じ手だった。
長考は己の調子のバロメータだ。バイオリズム、波などは将棋の世界では存在する。

不調について
運、ツキは楽しいことと捕らえる。
一喜一憂はしない、これにかまけると本来のことがおざなりになる。
験(げん)を担ぐことはしない。(げん=吉兆を暗示する出来事)
多少気にはなる。自分が不調なのか見極める。
不調とは実利が出てないこと。結果が具体的でない。 やっていることを変えないで気分を変えてみる。 生活にアクセントをつける。趣味、早起き、アクセントをつけ不調を乗り切る。

楽しんでプレイすることが大事。
リラックスして楽しんでいるとき無駄な力が入らない、円滑である。
こんな時、持てる力が発揮できる。
プレッシャーがかかったら、以下の3分類になる。
1.今が最悪ではない、やる気はある証拠。
2.緊張(ガチガチ)
3.やる気なし 、これが最悪。
プレッシャーがかかっていると言うことは、良いところまで来ている。
8合目にいる、何かしらの手応えがあるからプレッシャーがかかる。

例として、ある作家は追い込まれて、能力が花開く。
締め切りで追い込まれることによって、深く集中して良い作品を書く。
公式戦で切迫時に良い考えが出る。
良い緊張=身が引き締まる
悪い緊張=身がこわばる

記憶について
棋士にとっては100手から200手を記憶するのは簡単、実に簡単。
リズム、テンポ、にのって記憶できる、歌を覚えるのと同じ。
幼稚園児と対戦したことがあるが、彼らは、先が見えない、混沌としている、独創的である。園児の先を読むのが難しい。
将棋は81マス、5秒で配置を覚えられる、
図形で記憶する、一つの塊として記憶する。
大事なところは復習する、そして長期の記憶として蓄積する。
マジックナンバーセブン±2=人が短期記憶で記憶できる情報の塊の数
どんな人でも短期の記憶は出来る、文字の20桁、30桁は練習で覚えられる。
五感を使うと覚えやすい。

コンパクトの思想
将棋の起源はインド、西へ行ってチェストなり、東に行って将棋となった、
1000年~1500年前、交易によって入ってきた。
金銀財宝、香辛料と駒が証明している。(金、銀,香車は駒の名前)
奈良の興福寺にある資料が日本では最古。
今のルールは400年前江戸時代にできあがった。
歴史には淘汰がある、つまらないものは廃れる、面白いものは盛んになる。
駒の力を強める(駒の動ける能力を多くする)か、将棋盤のマス目を多くするか。
将棋はエッセンスを小さくコンパクトにまとめて、81マス、40個の駒となった。
ガラパゴス的進化。抽象的にすることによって、より深い情感を持たせる。茶道もしかり。
小さくコンパクトに限られた表現形態、時代によって異なるが、根本は1000年昔と同じ。



原田康夫先生、3手の読み
1手目は自分なので簡単。
2手目の相手の手筋を予想するのが難しい。
2手目の分岐で勝負が決まってしまう。
相手はどういう価値観か、発想なのかを読み解く。

ミスについて
年に1回くらいはうまくいくが、後はミス。
同じミスは重ねないように注意する。
以前ミスをして血が逆流するほどの感覚を覚えた。
気がつかなかった、しかし大局中は冷静さを保たねばならない。
ミスをしたら、一服する、リフレッシュする、そして又考え直すと良い。
反省、検証はすぐやってはいけない。今の局面に集中すること。

データ第一主義の方法もある
映画の「マネーボール」があったが、データだけで選手を選んでいく。
統計、確率等のデータだけによって判断する。
ワインなどもデータで質、味を上げていく。
データをきめ細かく調べ上げて対局に向かう。

インターネットによって地域差がなくなった。
コンピュータの活用勉強で新たな発想、新たな差し手が生まれる。
人間と機械、機械は暗い夜でもデータだけを頼りに進んでいける。

白石耕治さん。
ヨット、リアルタイムの風向き、天候、方向
今日は行けるとと思ったら過去の経験で進む、
違和感があったらセオリー通り進む。

「いろんな長さの物差しを持て」
先を見通す、決断
過去の経験と照らし合わせる 今まで体験したことのない状況に親しむ、安全は第一だが。 経験したことのないことに身を置く、磨かれる、いろんな場面を見る。 これから、見えないものを楽しんでやっていく。
10手先を読む。
現実的には10手先は読めない。想定外、考え直す。
大局を見て方向性を間違えなければ、良しとして進む。
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世界を救う映画「わたしを離さないで」 [サスペンス]

わたしを離さないで
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カズオイシグロの代表作と知って見ることにした。

観終わった後、とても恐ろしい映画だと感じた。


映画の中で、臓器提供のために生まれ育った人間が18歳になると、その寄宿舎(=臓器提供の倫理を実践する場)を出て、自らの臓器提供の申請をする、そしてその申し出を待つことが仕事になる。幼いころからそうのように教育されるので彼らは疑問を持たない。こういう仕組みを平然と受け入れる社会も不自然だがそのような子供を教育することも不自然だ。
なぜなら、自分自身の幸福を追い求めることは許されなく、ただただ臓器提供者の声に応えることが、自分の生の全てとなる。

しかし、100歩、200歩譲って、このような社会があったとしたらどうだろう。怖いことだが、そのようにしたら、人間の本当の「生」を理解できるのではないだろうかと、一瞬思う。

キャシーは言う、「私たちと私たちが救った人々に違いはあるか?」「だれもが生は終了する。人は生きることを理解することなく命は尽きる」

ここに出てくる臓器提供者(クローン)は人間の「生」を理解して死んでいくというのだろうか? もしかしたら、可能かもしれない。あなたはどう思いますか?
「私を離さないで」というのはクローンのため息か、叫びか?

以下はウィキペディアより。

監督:マーク・ロマネク
脚本:アレックス・ガーランド
原作:カズオ・イシグロ
製作:アンドリュー・マクドナルド
   アロン・ライヒ
指揮:アレックス・ガーランド
   カズオ・イシグロ
   テッサ・ロス
出演:キャリー・マリガン
   アンドリュー・ガーフィールド
   キーラ・ナイトレイ
音楽:レイチェル・ポートマン
撮影:アダム・キンメル
編集:バーニー・ピリング
製作:DNAフィルムズ
   フィルム4
配給: 20世紀フォックス
   フォックス・サーチライト・ピクチャーズ
公開: 2010年9月3日



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世界を救う映画「レイジング・ブル」


ragingbull.jpgレイジング・ブル

数年前このレイジング・ブル(怒れる闘牛)を見たが、そのときは言葉ではうまく言えないが、後味が悪かった。
今日再び見て思うことは、何事も徹底して行うことは破滅を導くという教訓だ。自分はもちろんのこと、周りの人間も不幸にしてしまう。

彼は身も心も愛で満たされていないと頭がおかしくなってしまう性行である。幼児体験が影響しているのだろうか。

中庸という言葉がある。
「考え方、行動などが一つの立場に偏らず中正であること。過不足なく、極端に走らないこと。またその様。古来、東西を問わず、重要な人間の徳目の一つとされた。」と大辞林に記述されている。

中庸を超えるから映画になる。

凡人が平和に幸せになるには中庸が一番だ。

次はウィキペディアより。

監督:マーティン・スコセッシ
脚本:ポール・シュレイダー
   マーディク・マーティン
原作:ジェイク・ラモッタ
製作:ロバート・チャートフ
   アーウィン・ウィンクラー
出演:ロバート・デ・ニーロ
   キャシー・モリアーティ
   ジョー・ペシ
   フランク・ヴィンセント
   ニコラス・コラサント
   テレサ・サルダナ
音楽:レス・ラザロビッツ
撮影:マイケル・チャップマン
編集:セルマ・スクーンメイカー
   マーク・ワーナー(編集補佐)
配給:ユナイテッド・アーティスツ
公開: 1980年11月14日

映画「ウォール街」Wall Street [挫折]

「ウォール街」Wall Street
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映画が始まるとともに、華麗にノリのいい曲が流れてきた。
どこかで聞いた曲だと思って記憶をたどると、それは「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン 」
題名は知らなくても、あなたもきっと聞いたことがありますよ。

ニューヨークであるうだつの上がらない証券マン(バド)が、一念発起して、
有名な実業家(ゴードン)に食らいつく。

その実業家ゴードンもまだヒヨッコの証券マン、バドを利用しようと腹にあり、バドをかわいがった。そして、この世界のイロハを教え、テクニックを教え成長させていく。

青年バドにある程度この世界の富とチャンスと危険をのぞかせながら、彼を大きくしていく。

次第にバドは富を得、自分の仕事に自信を持っていく。ここで、実業家の先生は大ばくちを張り、大きな利益を得る、それはバドを踏み台にしてのことだ。

バドはゴードン先生の裏切りを知り憤慨し仕返しを考える、「よし、俺がギャフンと言わせてやる」とリベンジのため反撃に出る。

反撃がエスカレートするにつけ法律を逸脱し、ゴードンを窮地に追い込むが自分は後ろに手が回ってしまう。

一言で言えば、これは人生における「青年の挫折」或いは「青年の蹉跌」といえる。
しかしまだ青年はやり直しができる。

父親がいいアドバイスを言った。
「人生は自分の自らの手で作ったものを相手にしろ。」

最後に雪道をとぼとぼと歩く青年の背中に、「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン 」が流れる。

人生に一度失敗し深い痛手を負ったが、青年は立ち上がっていく。
いい映画だった。


<以下はウィキペディアより>
監督
オリバー・ストーン

脚本
スタンリー・ワイザー
オリバー・ストーン

製作
エドワード・R・プレスマン

出演者
マイケル・ダグラス
チャーリー・シーン
ダリル・ハンナ
マーティン・シーン
ハル・ホルブルック
テレンス・スタンプ

音楽
スチュワート・コープランド

主題歌
フランク・シナトラ
『フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン

面白い映画「ナイト・マネジャー」 [サスペンス]

ナイト・マネジャー
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この映画はスリルとサスペンスに満ちた飛び切りの現代版勧善懲悪の物語だ。
これまでのアクション物は色あせてしまいそうだ。

何がいいのか?

死の商人として武器弾薬を戦場の国に売る、いかにも実際ありそうな話だ。

そこで繰り広げられる莫大な富、スリリングな恋の炎、裏切り、そして悪の哲学。

対するは、かつてサリンで子供を失っていった母親の執念、諜報活動の戦士たち、悪と癒着している国家組織への反撃、これらをパインの恋の糸に操られて終末へと飛んでいく。

一つ見終わると、そのつぎは? そのつぎは? と最後まで引っ張られてしまう。そしていつか、パインの味方になっていた自分に気が付く。

今日はこの監督に振り回された一日でした。

次は映画.com速報より抜粋。

スパイ小説の大家ジョン・ル・カレの長編小説「ナイト・マネージャー」を、デンマーク出身の女性監督スサンネ・ビアのメガホンで現代の物語に翻案。ホテル支配人のジョナサン・パイン(ヒドルストン)が英諜報機関にリクルートされ、世界をまたにかける武器商人を追う。
(映画.com速報)

世界を救うDVD映画「ファーゴ」 [映画]

ファーゴ
第1話

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あんたをいじめた男だぞ!
世の中のルールに捕らわれるな
ルールなど無い
人間は元々はゴリラだ
戦っては守り生きてきた
あんたは昨日よりも強くなった
俺たちの人生は赤潮だ
くその集まりだ
上司とか妻とかくそみたいな奴らのせいで
すり減っていく
立ち向かえ
魂は今でもゴリラだと思い知らせてやれ
でなきゃ、押し流される

  << この考えは、容易に日常を変えてしまうのだろうか?? >>

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What if you're right
and they're wrong?

あなたが正しくて、
みんなが間違っていたら?

今の地図には「怪物がいると」と書いてない
が、怪物は存在する。

<映画の最後の音楽を聴いていると、困難はあるだろうが乗り越えてゆけ
と言っているように思えた。>

世界を救うDVD映画 アラン・チューリング [映画]

映画「イミテーション・ゲーム」
(エニグマと天才数学者の秘密)
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偉業を成し遂げたアラン・チューリング
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この映画は、第二次世界大戦中にイギリスのチューリング等の研究グループによって、当時解読不能とされていた、ナチスドイツの暗号を解き、戦争終結を早めたドキュメント映画です。

以下は、ウィキペディアによる「エニグマ」の解説です。

エニグマ(Enigma)とは、第二次世界大戦のときにナチス・ドイツが用いていたことで有名なローター式暗号機のこと。その暗号機の暗号も広義にはエニグマと呼ばれる。

エニグマ暗号機は、1918年にドイツの発明家アルトゥール・シェルビウスによって発明された電気機械式暗号機械で、1925年にはドイツ軍が正式採用し約3万台が軍用として使用された。

暗号方式は換字式であり、詳しくは順変多表式である。エニグマはM-209(英語版)と同様な反転暗号となり、暗号文を同じ鍵で再暗号化すると平文が得られる特徴がある。

大戦中に連合国側はエニグマ解読に成功したが、その事実は徹底して秘密にされ、ドイツ軍は終戦までエニグマを使用し続けた。


以上はウィキペディアの解説ですが、この映画の主演は
アラン・チューリングに扮するベネディクト・カンバーバッチです。

アランは現在我々が便利に、その恩恵を被っているコンピュータの生みの親とも言える存在で、早くから世の中の多くのことを機械に肩代わりさせることを研究していたようだ。

彼は個人的に特異な性格を持ち、人と相容れないことは普通であった。国からドイツに勝利するため暗号解読の研究を課せられたとき研究グループの中で一人浮き上がってしまっていた。
彼自身もそのことには悩み、時の首相、チャーチルに直談判しそのグループの長にしてもらった。そこで、自分の思い通りに研究を進めた。

全国から選ばれた数学者は6人だった。毎日のように、国民はナチスに殺されていった。何とかエニグマを解読し敵の暗号を理解し先手を打ってナチスを壊滅しようというのである。

研究は昼となく夜となく続けられ、思いがけない事から解明の糸口が見つかり、とうとうナチスのエニグマ解読に成功する。彼らは互いに抱き合って喜びに酔った。
これは戦争終結を早め、1400万人以上の命を救った。

また彼は、同性愛者でもあった。今なら許されるであろうが、当時は即、刑務所行きの厳罰が待っていた。彼の性格から隠し通すことも出来ず警察に告白してしまう。
政府は彼の功績を考慮して終生ホルモン治療を施すことにした。が、副作用も多く彼は41歳の若さで1954年6月7日自殺してしまう。

彼にも愛した女性がいた。
彼女はアラン・チューリングに言った。
あなたはものの見方が普通の人とは違ったから多くの人の命を救えたんだわ。
あなたは十分世界に貢献したんだわ。
ホルモン治療のため、脱け殻のようになった彼にそう言った。

彼は自ら作った計算機、それをクリストファーと名付け
「僕はずっとおまえと一緒だ」とつぶやいた。
そして電灯を消した。

彼は荒涼とした世界に一人きり、クリストファーと共にいたのだろうか?

監督 :モルティン・ティルドゥム
総指揮:グレアム・ムーア
出演 :ベネディクト・カンバーバッチ、
    キーラ・ナイトレイ、
    マシュー・グード、
    マーク・ストロング
配給 :GAGA

世界の老人を救う逸品 老眼対策 [逸品]

世界の老人を救う逸品 老眼対策 
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若い頃、後で読もうとして購入した書籍、或いは、読み返したいという書籍、
これらは沢山あるが、50過ぎの御仁には、目がついていかない。
今ふうの言葉で言えば、これは想定外の出来事だ。

人の目は年とともに衰えるのは自然の成り行きで、
どうジタバタしても防げるものではない。
また、無理に目の活力を、必要以上に機能させるのも自然の理にかなわない。
自然の理にかなわぬことをすると、きっとしっぺ返しが来る。

さて、そこでどうするかということだ。

ここで登場するのが電子書籍、電子タブレットである。

なにがそんなにいいのか?って、


その電子タブレットは、字をあなた好みの大きさに拡大してくれ、行も上下に
スクロールすることなく、スラスラ、スラスラ読めるようになるのです。
これは画期的なことなのです。若者には分からないだろうが。

電子書籍を読むためのタブレットは各メーカーから出ていますが、
それはあなたの好みに合わせればよい。少額で購入できる。

要は2度買いしないことだ。「安物買いの銭失い」という言葉もある。
とにかく店に行ってじっくり手にとって自分が納得する物がいい。

そんな中でアマゾンのKindleは候補にのせて後悔はない。
機械だけではなく、これから読む電子書籍のことも考えておこう。

鏡花世界というのをご存じだろうか? 
泉鏡花に誘われて文字から作られる不思議な世界にまどろむのも、
せわしない現実を尻目に一興であろう。
私はそれをKindleから得た。夜中だろうが、簡単に無料で小説をゲットできるシステムは
ありがたい。 

書籍の方は有料もあるが、無料で手に入るものが多く出ている。
(泉鏡花の小説はほとんど無料で手に入る、他の作家の小説もいろいろある)

四季折々の風景に合わせ、読書を楽しみましょう。
時には畳に寝そべって、時にはハンモックに乗って風を楽しみながら、
またある時は、静まりかえったウシミツ時に床の中で。

今度は我が友と題して

あと生きる時間が10年あったとしたら、
それは晩年といえるだろう?

人は誰でも、晩年人生締めくくりの段階に入ったら、
今まで生きてきたことを振り返り、
自分の心の中と向き合い、
じっと正直に隅々まで見渡して
今後10年のことを考えてもいいだろう。
いやそうするべきだ。

そして新規にこれだけはやっておこうという対象が
見つかるかも知れない。10年あれば、なんとかなる。

1平方ミリメートルのサイズの文字を何の苦労もなく読める
若者には理解しがたいことであるが、50歳も過ぎれば
目の老化は想定外のこととして、生活の中に居座ってくる。

ここに登場するのがタブレット端末、電子書籍である。
文字サイズを自分の好みに変えて、スクロールすることをしないで、
スラスラ、スラスラ、文字が読めるというのは、幸せの限りだ。
それは心の友に、応援者に、良き理解者にもなるだろう。

こんなことを考えると、毎日が楽しくなってくる。

世界を救う泉鏡花 [泉鏡花]

泉鏡花の書かなかった「高野聖」

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↑嬢様の庭に咲いていたと想像される美しく妖しいアジサイ
本日はDVD映画の紹介ではありません。

日本文学の名品、「高野聖」には泉鏡花があえて書かなかった部分があります。
それを知るには、文章の中に隠されている、疑問点を探ると明らかになってきます。

泉鏡花は自分の書きたいことを全て述べたのでしょうか?
いいえ、割愛しています。
小説の中には読んでいて納得のいかない部分があります。
それは書くことが出来なかったからです。

大きくは3つあります。

1)「命が失せてもいい」とまで言い切って嬢様に恋い焦がれた上人はなぜその意を貫かなかったのか?
嬢様に飽きられたら獣にされるからなのか?
そんな単純な事ではないでしょう。

        
2)爺さんと呼ばれるかつての村の生き残り老人がいますが、彼は果たして何者だろうか? 
そして嬢様との関係は?

3)爺さんと白痴の若者との関係は?
おかしな会話が事実をかくしています。

4)嬢様は魔物とまで言われながら、なぜ世俗的な精神をもっているのでしょうか?

以上のことを知りたい御仁は下の3点をお書きになり当方までご連絡(e-mail)ください。
私の考えを回答します。もし、あなたのお考えがあれば教えて頂けると幸いです。
(泉鏡花愛好会:高野茂)

①あなたのお住まいの都道府県
②あなたのお名前
③あなたの e-mail アドレス

送り先は → bigestapple@gmail.com

世界を救うDVD映画「上意討ち(拝領妻始末)」 [映画]

拝領妻始末(はいりょうつましまつ)
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映画の題名は「上意討ち」(=主君の命を受けて罪人を討つこと)です。
小説の原作題名は「拝領妻始末」です。

私はいままで「拝領」という言葉を物品にだけ使うものだと理解していた。例えば江戸時代に殿様から刀や領地をもらった時に、拝領という言葉を使うのだと思っていた。ところが違うのである。

殿様が家臣に自分の妻を与えるとき、家臣側から見て拝領したと表現するのである。言葉の使い方一つとっても時代の考え方をうかがい知ることが出来る。つまり妻は物品なのでしょうか。

物語に出てくる殿様は、会津若松23万石の主、松平正容(まさかた)である。
この時代、世継ぎがいなければお家断絶となる。そのためお殿様にも側室がいたわけだが松平正容は2人の男子に恵まれた。一人は正室の間に、もう一人は側室の間に。側室は名前を市(いち)といった。殿様はある事件があり、そのとき気性の激しい市に愛想を尽かして暇を出した。

殿様の妻を拝領したのは、300石家臣の笹原家の嫡男、25才になる与五郎である。与五郎へ拝領妻の話がきたとき、やはり、もめにもめた。
(どうして殿様のお下がりをもらわなければならないの?)

当時殿様の話を受け入れなければ、大幅な減給がある、最悪なことになれば、その家がお取りつぶしにもなりかねない。

与五郎は笹原家を考え嫡男らしく妻を拝領した。
与五郎の妻となった市(いち)は、予想以上に夫に、舅、姑によく仕えた。
トラブルがあればそれはみんな自分が至らないからだと徹底していた。

そんな妻を与五郎は可愛く思い、愛した。「お殿様が市に愛想つきされて、そのおかげでこんないい妻をもらった」と喜んでいた。
どこからみても市は嫁の鑑であった。
しばらくして、二人の間には女の子(とみ)が生まれた。笹原家は笑いに包まれた。

こんな幸福のただ中に、不幸が飛び込んできた。
お殿様の正室との間に生まれは世継ぎの男子が病死してしまった。ついては、拝領させた市を返してくれと言うのである。
殿様の言い分でもあまりに身勝手と笹原家では思うのだが、これを聞き入れなければお家取りつぶしとなることは必定だった。

笹原家の中で、与五郎(加藤剛)、その父、伊三郎(三船敏郎)、与五郎の妻、市(司葉子)の3人が大反対であった。一族の大事とあって議論に議論を重ねた。一族郎党すべてお取りつぶしとあって、与五郎はとうとう市に頭を下げ松平家に戻ってくれと言う。

ところがである。今まで静かだった父親の伊三郎は断固反対した。
笹原家の養子となって一生女房の尻に敷かれてきた伊三郎が
一生一度の意地立てをする気になったのである。
伊三郎も嫁としての市を気に入っていたのである。

「こんな300石、惜しいか?」
「与五郎、どんなことがあっても市を離すな!」

ーーー見ている者にとって、こんなスカットする台詞はあるでしょうか?
ーーーさすが滝口康彦です。

周りは伊三郎が気が狂ったのではないかと思った。
笹原家親類の最長老、笹原監物はもはや反対できないと見るや
「笹原家をみごとつぶせ!」と捨て台詞をはいた。

伊三郎、与五郎は城内きっての剣客である。対する大勢の家臣、
屍の山を築くことになるのか?
市は間に挟まれて自殺するのでは?
結末はどうなるでしょうか?


以下の資料は株式会社キネマ旬報社のものです。

スタッフ
監督:小林正樹
脚色:橋本忍
原作:滝口康彦
製作:田中友幸
撮影:山田一夫

キャスト
三船敏郎 笹原伊三郎
加藤剛  笹原与五郎
江原達怡 笹原文蔵
大塚道子 笹原すが
司葉子  笹原いち

製作年  1967年
製作国  日本
配給   東宝


世界を救うDVD映画 婦系図(おんなけいず) [映画]

婦系図(おんなけいず)
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初めこの題名を見たとき、婦の字を「オンナ」とは読めなかった。耳からは、泉鏡花の代表作「オンナケイズ」と聞いてはいたが。

しかし、泉鏡花は女ではなく婦(オンナ)と読ませたかったのだろう。ここに、作者の婦(オンナ)に対するこだわりがあると想像される。

話は明治40年の昔にさかのぼる。1907年だから日露戦争が終わって間もない時代だ。

作者のオンナに対する身分が当時は受け入れられなく、そのギャップを描いたのがこの作品だと思える。それは時代がまだ民主主義の思想が幼かったせいでもある。

昔、スリの少年が先生の懐中時計をすったところを発見され、その先生は少年を書生として自分の手元に置いて教育した。

少年は先生の理想通り成長して、今やドイツ文学を修め、明治時代の官僚、参謀本部に就職が決まった。世の中に出て、どこから見ても当時は立派な地位である。

書生時代、先生の家には娘がいて、この娘も母親の育て方が立派であったことから、よくできた人(=良妻賢母の鏡)に成長した。良い女性はどの時代でも良い。

当然の事ながら、この二人は結婚の道に進んでも良かったのであるが、作者はそうは考えなかった。市井(しせい)の芸者に恋をしたのである。これが悲恋物語になっていく。

ここからの展開は皆さんにお任せすることにしたい。

泉鏡花は文字から魔法のような文章を作る神様のような人だが、映像にするとその良さが薄れてしまいがちだ。が、この婦系図の映画は成功した作品といえる。これも監督の腕前かも知れない。

この中に息づいている人々の心の思いは、時代が変わっても今の時代に通じるものが有る。

映画の中に市川雷蔵が出てくるが、「大菩薩峠」や「眠狂四郎」とは違った面が見れて面白い。



スタッフ
監督:三隅研次
脚色:依田義賢
原作:泉鏡花
企画:鈴木晰
成製:作永田雅一

キャスト
市川雷蔵  早瀬主税(はやせちから)
万里昌代  お蔦 (おつた)
船越英二  めの惣
三条魔子  妙子
木暮実千代 小芳

製作年:1962年
製作国:日本
配給 :大映
資料 :株式会社キネマ旬報社資料参照






世界を救うDVD映画「四万十川」(しまんとがわ) [映画]

四万十川
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この映画が製作されてから久しい。
古き良き昭和時代(昭和30年代を撮影したもの)の傑作と言える。
アツと呼ばれる少年、これは私の少年時代だ! 
これはちょっと言いすぎか。

少年時代には、それ相応の人生がある。
成人した人にも勝るとも劣らない世界がある。
監督はそれをよく引き出してくれた。

映画の底流には四万十川が大きく影響している。
心が折れそうになったとき、
川の流れる橋の土管の中で自分の心を解き放つ。
自分の心と正直に向き合える、
四万十の自然が優しく包んでくれる、無言で。
また、台風で家が壊され流れそうにもなる。

喜びも悲しみも四万十川に守られて
人の心が揺れ動き、たくましくなっていく。

あなたもきっとこの映画を見て、一時的にも
時間を忘れるでしょう。


(以下は weblio辞書 参照)
製作国: 日本
製作年: 1991
配給: ヘラルド・エース=日本へラルド映画

スタッフ
監督: 恩地日出夫 オンチヒデオ
製作: 鍋島壽夫 ナベシマトシオ
プロデューサー: 猪崎宣昭 イザキノブアキ
原作: 笹山久三 
脚本: 古田求 フルタモトム
撮影: 安藤庄平 アンドウショウヘイ
音楽: 毛利蔵人 
美術: 斉藤岩男 サイトウイワオ
編集: 小川信夫 オガワノブオ
録音: 辻井一郎 ツジイイチロウ
スチール: 笹田和俊 
助監督: 三池崇史 ミイケタカシ
照明: 佐藤幸次郎 

キャスト(役名)
樋口可南子 ヒグチカナコ (山本スミ)
小林薫 コバヤシカオル (山本秀男)
山田哲平 ヤマダテッペイ (山本篤義)=アツ
高橋かおり タカハシカオリ (山本朝子)
小島幸子 コジマサチコ (浅野千代子)
石橋蓮司 イシバシレンジ (青木先生)
菅井きん スガイキン (ハル)
佐野史郎 サノシロウ (田村)
ベンガル ベンガル (杜夫)
絵沢萠子 エザワモエコ (はる江)
中島葵 ナカジマアオイ (タケ)
奥村公延 オクムラコウエン (義一)
芹明香 セリメイカ (邦子)


世界を救うDVD映画「セッション」 [映画]

セッション

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どういう間違えか、「セッション」というDVD映画を借りてしまった。アクションものと思って借りたのだが。

私は、ジャズが音楽の一分類としか思っていない、
ジャズには全くの、ど素人ですが、
このDVDを見て思いが変わった。

演奏は生き物だという認識になった。
一人のドラマーが曲に食い込んでいく。
すると今まで寝ていた曲の主がムックリと起き上がり踊り出す。

また、演奏の環境は戦場だとも言える。
駆け引き、出し抜き、暴言の数々、
しかしそこで戦って、曲の主を踊らせてしまったらこっちのもの。
指揮者も他の演奏者も曲の主について行くしかない。

また、これをみて、どんなに張り詰めた思いで演奏しているのか、
本物になるには、どのような心の葛藤があるのか少しわかりました。

監督:デミアン・チャゼル
脚本:デミアン・チャゼル
製作:ジェイソン・ブラム
   ヘレン・エスタブルック
   ミシェル・リトヴァク
   デヴィッド・ランカスター
指揮:ジェイソン・ライトマン
   コウパー・サミュエルソン
   ゲイリー・マイケル・ウォルターズ
出演:マイルズ・テラー
   J・K・シモンズ
音楽:ジャスティン・ヒューウィッツ
撮影:シャロン・メール
編集:トム・クロス
製作:ボールド・フィルムズ
   ライト・オブ・ウェイ・フィルムズ
   ブラムハウス・プロダクションズ
配給:ソニー・ピクチャーズ・クラシックス
公開:2014年10月10日
製作国:アメリカ合衆国

配役:
アンドリュー・ニーマン - マイルズ・テラー
テレンス・フレッチャー - J・K・シモンズ
ジム・ニーマン - ポール・ライザー
ニコル - メリッサ・ブノワ
ライアン・コノリー - オースティン・ストウェル
カール・タナー - ネイト・ラング

新しい大脱走「プリズン・ブレイク」 [サスペンス]

プリズン・ブレイク
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=== 荒涼としたNYの大気は、人間に真の知恵を授けてくれる ===
=== 今までもそうだった!!                ===

登場人物達はみな自分たちの家族を愛して守ろうとしている
それは、キリスト教のもとで神を信じて生きている。

その家族への愛が、図らずも実現できない状況に追い込まれて
それが、凶行に走りプリズンヘ来てしまう羽目になった。

事の起こりは、兄のえん罪を晴らすための行為から始まった。

やむを得ない状況からスタートし、やむを得ない状況にはまってしまい、やむを得ない状況から、やむを得ない方法で脱出しようとする。こうして物語は続いていく。

また、登場人物それぞれに、それぞれしかるべき状況がありそれを打開しようとして、6人が刑務所破りに参加していく。

えん罪の男が死刑が実行されようとするとき、こちらの見ている者は当人の死刑囚になってしまう、或いは当人と同じ心境になってしまうのが不思議だ。同化作用というのだろうか。

まだエピソード1の途中しか見ていないが、作者に物語を引き延ばそうとする行為が見え始めてきた。これは残念なことだ。この辺は作者の課題となるのでは。

まあ、総じて面白い。時間を忘れて見入ってしまうのは確かだ。
発想の奇抜さ、筋の展開、配役の巧みな演技、どれもこれも
日本の映画に取り入れてもらいたい。


ウィキペディアの説明は以下の通りである。
『プリズン・ブレイク』(Prison Break)は、アメリカのFOX製作で、世界各国で放映されているサスペンスドラマ(海外ドラマ)である。アメリカでの本放送は2005年8月29日に開始し以降シーズン4まで放送、さらに2009年5月24日に放送されたファイナル・ブレイクで完結した。

シーズン1
副大統領の弟を射殺した容疑で逮捕され、死刑判決を受けたリンカーン・バローズ。主人公マイケル・スコフィールドは兄リンカーンの無実を信じ、刑執行から救い出すために綿密な計画を備え、自身の体に刑務所の設計図を模したタトゥーをいれる。

銀行強盗を犯し、目論見通り実刑が確定したマイケルは、リンカーンが収容され、また自身が設計に携わった重警備のフォックスリバー刑務所への収監を希望。兄弟での脱獄を企てる。

配役:マイケル・スコフィールド=主演、兄を助ける弟
  (ウェントワース・ミラー)

   リンカーン・バローズ=えん罪で逮捕された兄
   (ドミニク・パーセル)

   サラ・タンクレディ=刑務所内の女医
  (サラ・ウェイン・キャリーズ)

   フェルナンド・スクレ=刑務所内で同室の相棒
  (アマウリー・ノラスコ)

制作:FOX
監督:ポール・シェアリング
出演:ウェントワース・ミラー
音声:サラウンド



「アメリカン・クライム」いじめの生成 [映画]

アメリカン・クライム

An American Crime

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アメリカの母親と少年少女たちが起こした事実に基づく映画です。
映画の内容は今から50年ほど昔のものです。

夫と離婚した女性(=ガートルード)が6人の子供を大事に育てていたのだが、
ある時から、あらぬ方向に事態が進んで行ってしまった。

自分の子供は少女が4人、少年が1人、赤ん坊1人。
そこへ女の子2人を預かり、計8人となった。
一番上が長女で16才。
2人を預かった理由は、ほとんど週20ドルが入るという金目的。
預けた両親の仕事は、カーニバルなどで菓子を売る仕事で忙しい。

ガートルードはぜんそくの病があった。
毎日咳き込んでは薬を飲んでいた。
夫がいなく収入源は隣人のアイロンかけ、長女のアルバイト。
それで8人の世話をしなくてはならない。
元恋人は金の無心と性欲の色男でダニのよう。

ガートルードはまだ36才で女盛り。
現状を顧みれば金の無心など断ってもいいのだが、
それが出来ない口惜しさ、ズルズルと引き込まれる。

これらは彼女を心身共にむしばんでいった。

ある日、長女の娘が妻子ある男と関係し妊娠してしまった。
彼女は話の分かるシルヴィアに告白した。

この事が原因で、いろんなデマが飛び結果的にシルヴィアが
いじめの対象になった。

いじめは、母親が率先して行った。
周りの子供達はそれになびいた。
たばこの火を身体に押し当てることは日常に行われた。
シルヴィアは地下室で何度も身体的苦痛を伴ういじめに遭い、
最後に焼け火箸で、みにくい忌まわしい毒舌を胸に書かれた。
その跡はケロイド状になって残った。

シルヴィアは助けもあって、かろうじて命からがら家から
脱出できた。

そして26日間の裁判が始まった。
子供達は素直に自分たちの罪を告白したが
母親は自分を守ろうと嘘を最後までつき通した。
結果、彼女は第一級殺人の無期懲役。
しかし、服役20年で釈放された。

一体この映画は何だろう?
いじめが生成されていく過程を物語っているようでもある。
人間の弱さもある。
一人一人はみんな良い人間であるのになぜ?
集団となるとお互いの心理の権勢から思いもかけない行動にでる。
みんながやっているから普段の束縛から自由になり悪魔になれるのか?

みんなは、いじめを生成する要素を小さい芽の頃から
つぶしていかなければならないのだろう。

いじめの心理は結果的に何もかも破壊してしまう。
物も、人間も、人間の良心をも、社会も。
その内、人間の存在もなくなってしまう。
戦争になれば。



配役:シルヴィア (エレン・ペイジが演じる)=いじめられる側
   ガートルード(キャサリン・キーナが演じる)=いじめる側

監督:トミー・オヘイヴァー
脚本:トミー・オヘイヴァー
   アイリーン・ターナー
製作:ケイティ・ルーメル
   ジョスリン・ヘイズ・シンプソン
   クリスティーン・ヴェイコン
   ヘンリー・ウィンタースターン
   ケヴィン・チューレン
指揮:パメラ・コフラー
   ジョン・ウェルズ
   ルース・ヴィターレ
   リチャード・ショア
音楽:アラン・レイザー
撮影:バイロン・シャー
編集:メリッサ・ケント
製作:ファースト・ルック・スタジオ
公開:2007年1月
製作:アメリカ合衆国




「日本の悲劇」仲代達矢と北村一輝 [映画]

日本の悲劇2
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最初の「日本の悲劇」として、挙げられたのは
戦後一所懸命、戦中戦後を生きてきた母親が、
子供に見捨てられるという孤独感から自殺を
したことでした。

今回は、平成の世にあって、生活習慣病に
見舞われた老人(仲代達矢)が、孫を腕に抱き久々に
笑顔を見せていたが、何十年も連れ添った
妻が買い物中スーパーで倒れ病院に搬送される。

妻は数日後にあっけなく他界してしまう。
息子は会社の残業苦から会社を退職し、
妻子からも離れ、父の介護をする。

生活の窮乏から離婚の話も出、そこへ
東北の津波災害に見舞われる。

息子はハローワークに通いながら、父親の
面倒を見、父親の年金で暮らしている。
月6万円のやりくり、命がつながる最低
金額だ。

そこで父親(=仲代達矢)は現状に絶望し
一週間飲まず食わずで死のうと。
あるはかりごとを腹に、死ぬことを決心したからだ。


妻の位牌と共に一室にこもり
扉を釘で打ち付け、外からの侵入を避けた。
もし開けようとしたら中でノミを喉に刺し
自殺すすると言い放ち。

日にちが過ぎ、息子(北村一輝)も声を張り上げ父親に
泣きながら懇願した。出てきてくれと。
(ここには今までなかった北村一輝がいた)

数日後、テーブルの上に父親の遺影が
たっている。
息子は、そそくさと朝食を済ませ
ハローワークへ出かける。

映画の最後に次の数字が表示される。

年間自殺者27,766人(2012年)、非正規雇用率50パーセント以上(正社員に対して)、最近では「無縁死」「就活自殺」という新たな死が報じられ、うつ病患者数100万人を越えているといわれる。
日本の政治、経済、教育活動の結果として、うつ病患者100万人を発生させたと言える。
これが日本の悲劇だ。


監督:小林政広
脚本:小林政広
製作:小林直子
出演:仲代達矢 (不二男)
   北村一輝 (義男)
   寺島しのぶ(ともこ)
   大森暁美 (良子)
撮影:大木スミオ
編集:金子尚樹
製作:モンキータウンプロダクション
配給:太秦
公開:2013年8月


家族「日本の悲劇」 [映画]

日本の悲劇
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この映画は1953年に作られたと言うから既に62年の歳月がたっている。
終戦後8年目に作られた映画だ。

戦後8年と言ってもまだまだ戦争の傷跡は残っていた。
人間の心は戦争が終わっても、まだその余韻が残っている。

戦時中は食料がなく人々の心は荒涼とならざるを得ない。
人間、衣食住がまともでないと、心がすさんでしまう。

主演の春子(=望月優子)は子供2人を育てるために必死に生きたと言える。
食べるために、ヤミの食料を手に入れ、警察に追いかけられ、
子供のために身体を張った。
模範的な母親像ではないが、2人の子供の成長を楽しみに生きてきた。

このような教育もない、ごく普通の女性が大人になった子供から見放されたとき
どのような行動に出るだろうか?

これは木下恵介の言葉を待つまでもなく「日本の悲劇」である。
日本は平和を勝ち取るために多くの命を犠牲にした。
戦争はまた同時に、多くの人の心を逼塞(ひっそく)させた。
人間の精神はもっと豊かになれるはずだ。

あと5年、3人とも頑張って生きたらきっと幸せになれたろうにと思う。

こんな結果になっては、子供達もぬぐいきれない人生を生きていかねばならない。


監督:木下惠介
脚本:木下惠介
製作:小出孝
   桑田良太郎
出演:望月優子
   桂木洋子
   佐田啓二
   高橋貞二
   上原謙
音楽:木下忠司
撮影:楠田浩之
配給:松竹
公開:1953年6月17日

シベリアの「爆走機関車」 [映画]

爆走機関車
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ロシアには時々とてもすばらしい映画が出現する。

映画の最後に次の歌声が
美しいシベリア平原とともに心に響く。

-----*-----*-----*-----

私の愛しい人
私を連れて行って
遠い彼方へ
他人の振りをするから。

僕の愛しい人
遠くへ連れて行ってあげるよ
でも遠い彼方で
他人など必要ない

私の愛しい人
私を連れて行って
遠い彼方へ
あなたの妻になるから
遠い彼方へ
あなたの妻になるから
-----*-----*-----*-----

私がロシアと言えば、
小学校時代に音楽の時間に歌った「トロイカ」とか、
中学校時代に歌った「ボルガの舟歌」などから
感性的には「しっとりしたいい感じ」で通ってきた。
また、「地球は青かった」で知られるガガーリン少佐も
科学の進んだすごい国だと印象が残った。

でも、社会科で大戦中の日ソ不可侵条約破棄とか北方領土問題が出てくると、ロシアに対する見方が少し変わってくる。

でも「罪と罰」、「悪霊」などに接すると人間の本質に迫ろうとする試みにすごいなあと思う。

また最近読み始めた「チェルノブイリの祈り」で、放射能の悲惨さを知った。まだ読み始めたばかりですが。

きょうは、映画「爆走機関車」の感想を書きたい。

一言で言えば、極寒の僻地シベリアにおける人間の愛の強さを歌い上げたものだと解釈した。

第2次大戦中1000万人以上のソ連人がナチスドイツの捕虜となった。戦後帰還した者の多くはシベリアの僻地(へきち)に強制労働に追いやられたり、或いは収容所送りとなった。ドイツの手先となった反逆者がいると思われたからだ。
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映画は1945年シベリアのクライ駅に主演のイグナトが到着する所から始まる。彼は大戦中功労賞を受けた軍人上がりの機関車修理長として、ここに派遣された。
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機関車はシベリアを開拓する心強い機械であった。機関車も見るからに頼もしく見える。

機関車にニワトリを飼うほどのおおらかさもある。朝食には卵をスコップに置いて石炭の釜の中へ入れて目玉焼きを作って食べる。

ある日、イグナトは線路を夜通し歩き朝方、古い機関車を発見する。鉄橋が川の流水のため壊され、そのため動けなくなってしまったようだ。

その機関車の中に人間が一人住んでいた。それは若い女性で、父親(ハネケ)はドイツ人技師。夫(グスタフ)もドイツ人の機関車整備技師、このシベリアで開拓に手を貸していた。しかし、軍部から彼らがドイツスパイと疑われ殺されてしまう。それで女性だけが命からがら逃げてこの森の中で機関車に住み、銃を持って生活していたのだ。

イグナトは初めその女性と敵対関係にあったが、森の中に2人しかいないことから次第に仲良くなっていった。そして2人で鉄橋を修理して、また機関車も修理して、村へ帰って来たのである。
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この2人の努力は並大抵のものではない。イグナトが機関車に対して並々ならぬ情熱を持っていたからだ。しかし村に帰ってきても2人は歓迎されなかった。
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この村では連れがドイツ人であることから憎まれた。
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ある日、線路にヒグマが入って機関車にひかれて死んだ。そのヒグマを村に持ち帰り、村中でその肉を食べた。村中の人達には大変なごちそうであった。こんな時は、誰も彼も愉快に時を過ごせた。

この村を仕切っている軍人、フィッシュマンがいた。
村人全員を集めこう言った。
「おまえ等は国に養ってもらっているくせに機関車を壊しドイツ人をかくまった。反逆者め!同士スターリンはおまえ等を哀れみ守ってくれた。ドイツ人を一掃せよ!」
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ある日、フィッシュマンはドイツ人の子供を助けようとした女性をピストルで撃って殺してしまう。村人達はそれを見て怒り心頭、フィッシュマンにみんな背を向ける。

フィッシュマンが家に帰るため機関車に乗るが、運転手も彼には背を向け、自分で運転しろと言って機関車から降りてしまう。
仕方なく彼は自分で機関車を運転する。
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そこに出てきたのが我らのイグナト、彼はフィッシュマンに戦いを挑み機関車の競争をする。
「おまえの機関車は50kも出まい!」とフィッシュマンにけなされるが、イグナトは頑張る。これが映画の題名の「爆走機関車」である。

手に汗握る機関車どうしの戦いになるが、結果的にイグナトの勝利、フィッシュマンの機関車は壊れる。

最後にシベリアの美しい自然と歌声が流れ、
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イグナト、その妻エルザ、ドイツ人の孤児パーシャの3人家族でこれから過ごしていくというところで幕が下りる。
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シベリアの厳しい自然の中で「ボルガの舟歌」のような人々のたくましさと力強さを感じる、また3人家族の幸せも見えてくる。



スタッフ
監督:アレクセイ・ウチーチェリ
脚本:アレクサンドル・ゴノロフスキー
撮影:ユーリー・クリメンコ
音楽:デビッド・ホームズ

キャスト
ウラジミール・マシコフ
アンジョルカ・ストレチェル
バチェスラフ・クリコノフ
ユリア・ペレシルド
セルゲイ・ガルマッシュ

原題:Kray
製作年:2010年
製作国:ロシア


喜びも悲しみも幾年月 [映画]

喜びも悲しみも幾年月
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灯台から嵐の海を見るきよ子
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灯台の四郎ときよ子
この映画のウィキペディアの解説はつぎのとおりである。

海の安全を守るため、日本各地の辺地に点在する灯台を転々としながら厳しい駐在生活を送る灯台守夫婦の、戦前から戦後に至る25年間を描いた長編ドラマである。

1956年に雑誌掲載された福島県塩屋埼灯台長(当時)田中績の妻・きよの手記から題材を得て、木下監督自身が脚本を執筆した。全編に渡りカラー映像で撮影され、単なるホームドラマの枠を超えて日本各地の美しく厳しい風景を活写した大作で、公開当時大ヒット作となり、同年の芸術祭賞を受賞した。

若山彰の歌唱による同名主題歌の「喜びも悲しみも幾歳月」も大ヒットし、後世でも過去の著名なヒット曲としてしばしば紹介されている。

観音崎、御前崎、安乗崎、野寒布岬、三原山、五島列島、瀬戸内海の男木島、女木島など全国でロケーション撮影を敢行し、ロードムービーの一種としても楽しめる作品である。

後年、3度に渡りテレビドラマ化されたほか、1986年には木下監督自身により時代の変化を加味したリメイク版『新・喜びも悲しみも幾歳月』も映画化されている。


以上がウィキペディアの解説である。誠にこれ以上申し上げる事はないのであるが、私の感想を付け加えたい。

最初の「喜びも悲しみも幾年月」が製作されたのは1957年(昭和32年)で今から58年も昔のことである。

昭和生まれの人間にしかこの感動は伝わらないのだろうか?
戦前、戦中、戦後と激動の時代を生きて、まさに、まさに喜びも悲しみも幾年月である。

戦争は殺し合いでしょ、戦争をしてない私や子供まで死ななきゃならないのでしょうか?
子供は私たちから遠く離れても、どこかで幸せになっていればいいじゃありませんか?
これらの疑問は、まさにその通りできよ子の心根がこちらに響き渡る。
まことに共感できる心情です。

ドラマチックに回転する灯台のレンズと灯り、 それとともにこの歌が流れると胸がキューとなってしまう。

年を数えて波の音聞いて、
共に過ごした幾年月の、
喜び悲しみ目に浮かぶ、目に浮かぶ。

キャスト[編集]
有沢四郎  :佐田啓二
有沢きよ子 :高峰秀子 
有沢雪野  :有沢正子
有沢光太郎 :中村賀津雄
野津    :田村高広
真砂子   :伊藤弘子
名取    :北竜二
名取進吾  :仲谷昇
進吾の母  :夏川静江
藤井たつ子 :桂木洋子
観音埼手塚台長:小林十九二
郵便局長  :坂本武
金牧    :三井弘次
糸子    :井川邦子
きよ子の母 :岡田和子
金牧の妻  :桜むつ子
石狩灯台木村台長:明石潮
佐渡大場台長:夏川大二郎
二川無電士 :磯野秋雄

スタッフ[編集]
監督・脚本:木下惠介
撮影   :楠田浩之
音楽   :木下忠司
美術   :伊藤熹朔、梅田千代夫
主題歌  :「喜びも悲しみも幾歳月」
作詞・作曲:木下忠司
歌    :若山彰
後援   :海上保安庁


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