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地球を救うDVD映画「不安」 [サスペンス]

ブライダル ピンク.JPG
<2014年度信州なかのバラ祭り>
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 不安
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イングリッド・バーグマンはどんな女優か知らない人はいるでしょうか?

また、この作品で、余す所無く人間の恐怖心、猜疑心、迫害、安心感をコンパクトにまとめた映画の監督、脚本家に脱帽です。

現在の映画作成では、フンダンに文明の機器とお金を使えるけれど、この時代にこれほど充実した作品が作れるのはどうしてでしょうか?


作品は、夫の捕虜生活、療養生活によって寂しさを感じた妻が、不貞な行為に走るという出だしだ。

彼女は製薬会社を経営していて、夫はそこで研究室に入り新薬の開発に精力を費やしている。
この新薬が伏線を張る。

彼女はしばしば、子供2人を育てている乳母の田舎へ夫と共に赴きゆったりと過ごす。

そして、スウェーデンの故郷を思い出す。遠く広がる森、泳いだ湖。無邪気に遊んだ昔は帰らないが、思い出は、生き生きと甦る。そして強いてその楽しみに浸った。それには理由がある。まるで毒がじわじわと体中に回るように、それは自分が破局に向かっている予感があったからだ。

ある日、兄妹がおもちゃの取り合いで喧嘩をする。父親である夫は、原因であった妹を叱る。

「誰でも一時的な感情に流されて過ちを犯す。だけれど過ちを認める勇気も必要だ。」と、まるで妻の浮気を知っていて、それをさとすかのように。

続けて言う、「悪いことをしたのに強情を張るのが一番いけない」と。

子供は自分の過ちを認めた。しかし夫は、
「逃げられないと分かって、初めて白状した、ああいう悪辣な強情さは許せない」と、兄と妹に部屋で謹慎を命じる。

妻は「愛する人の前で自分の罪を告白するのは辛いものだ、もしメードの前だったら、言いやすかったのに。」と、まるで自分の不貞行為の言い訳をするように言う。

数日後、あることが起きる。これは最終場面に向かう、起爆剤のようなものだ。ここは詳しく書かない方がいいだろう。

それがあって、すぐ妻は、
「私は恐ろしい事実を知って絶望のどん底に沈んだ。私は自分の犯した恥ずべき罪の重みに、またその上に夫の卑劣な行為(?)が重なった。私はいつの間にか自分の会社の前に来ていた」

会社で夫が開発していた新薬は、毒を毒で制すという危険な神経系統を麻痺させ、苦しまず、死に至らせるというものだった。

妻は死を覚悟した。夜中、会社から子供たちのいる乳母のところへ電話をかける。
「こちら202349ですが、ピンターヲールの307番へ繋いでください」と交換台に言う。

電話を頼んで、かかってくる前に妻は夫に手紙を書く。

「あなたの意地悪を許すわ、出来たら私のことも許して」

つながった乳母からの電話に「朝、子供たちが起きたら私の代わりにキスをしてやって、ママはいつもあなたたちを愛しているということを伝えて欲しい」と告げて電話を切る。

その後、開発している新薬の実験室に足を進める。
観ている者はどこまでもバーグマンの味方だ。


監督:ロベルト・ロッセリーニ
脚本:セルジオ・アミディフランツ・トロイベルク
原作:ステファン・ツバイク
製作:ヨッヘン・ゲンゾー
主演:イングリッド・バーグマン
   マチアス・ヴィーマン
製作年:1954年
製作国:イタリア・西ドイツ合作




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