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新しい大脱走「プリズン・ブレイク」 [サスペンス]

プリズン・ブレイク
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=== 荒涼としたNYの大気は、人間に真の知恵を授けてくれる ===
=== 今までもそうだった!!                ===

登場人物達はみな自分たちの家族を愛して守ろうとしている
それは、キリスト教のもとで神を信じて生きている。

その家族への愛が、図らずも実現できない状況に追い込まれて
それが、凶行に走りプリズンヘ来てしまう羽目になった。

事の起こりは、兄のえん罪を晴らすための行為から始まった。

やむを得ない状況からスタートし、やむを得ない状況にはまってしまい、やむを得ない状況から、やむを得ない方法で脱出しようとする。こうして物語は続いていく。

また、登場人物それぞれに、それぞれしかるべき状況がありそれを打開しようとして、6人が刑務所破りに参加していく。

えん罪の男が死刑が実行されようとするとき、こちらの見ている者は当人の死刑囚になってしまう、或いは当人と同じ心境になってしまうのが不思議だ。同化作用というのだろうか。

まだエピソード1の途中しか見ていないが、作者に物語を引き延ばそうとする行為が見え始めてきた。これは残念なことだ。この辺は作者の課題となるのでは。

まあ、総じて面白い。時間を忘れて見入ってしまうのは確かだ。
発想の奇抜さ、筋の展開、配役の巧みな演技、どれもこれも
日本の映画に取り入れてもらいたい。


ウィキペディアの説明は以下の通りである。
『プリズン・ブレイク』(Prison Break)は、アメリカのFOX製作で、世界各国で放映されているサスペンスドラマ(海外ドラマ)である。アメリカでの本放送は2005年8月29日に開始し以降シーズン4まで放送、さらに2009年5月24日に放送されたファイナル・ブレイクで完結した。

シーズン1
副大統領の弟を射殺した容疑で逮捕され、死刑判決を受けたリンカーン・バローズ。主人公マイケル・スコフィールドは兄リンカーンの無実を信じ、刑執行から救い出すために綿密な計画を備え、自身の体に刑務所の設計図を模したタトゥーをいれる。

銀行強盗を犯し、目論見通り実刑が確定したマイケルは、リンカーンが収容され、また自身が設計に携わった重警備のフォックスリバー刑務所への収監を希望。兄弟での脱獄を企てる。

配役:マイケル・スコフィールド=主演、兄を助ける弟
  (ウェントワース・ミラー)

   リンカーン・バローズ=えん罪で逮捕された兄
   (ドミニク・パーセル)

   サラ・タンクレディ=刑務所内の女医
  (サラ・ウェイン・キャリーズ)

   フェルナンド・スクレ=刑務所内で同室の相棒
  (アマウリー・ノラスコ)

制作:FOX
監督:ポール・シェアリング
出演:ウェントワース・ミラー
音声:サラウンド



「アメリカン・クライム」いじめの生成 [映画]

アメリカン・クライム

An American Crime

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アメリカの母親と少年少女たちが起こした事実に基づく映画です。
映画の内容は今から50年ほど昔のものです。

夫と離婚した女性(=ガートルード)が6人の子供を大事に育てていたのだが、
ある時から、あらぬ方向に事態が進んで行ってしまった。

自分の子供は少女が4人、少年が1人、赤ん坊1人。
そこへ女の子2人を預かり、計8人となった。
一番上が長女で16才。
2人を預かった理由は、ほとんど週20ドルが入るという金目的。
預けた両親の仕事は、カーニバルなどで菓子を売る仕事で忙しい。

ガートルードはぜんそくの病があった。
毎日咳き込んでは薬を飲んでいた。
夫がいなく収入源は隣人のアイロンかけ、長女のアルバイト。
それで8人の世話をしなくてはならない。
元恋人は金の無心と性欲の色男でダニのよう。

ガートルードはまだ36才で女盛り。
現状を顧みれば金の無心など断ってもいいのだが、
それが出来ない口惜しさ、ズルズルと引き込まれる。

これらは彼女を心身共にむしばんでいった。

ある日、長女の娘が妻子ある男と関係し妊娠してしまった。
彼女は話の分かるシルヴィアに告白した。

この事が原因で、いろんなデマが飛び結果的にシルヴィアが
いじめの対象になった。

いじめは、母親が率先して行った。
周りの子供達はそれになびいた。
たばこの火を身体に押し当てることは日常に行われた。
シルヴィアは地下室で何度も身体的苦痛を伴ういじめに遭い、
最後に焼け火箸で、みにくい忌まわしい毒舌を胸に書かれた。
その跡はケロイド状になって残った。

シルヴィアは助けもあって、かろうじて命からがら家から
脱出できた。

そして26日間の裁判が始まった。
子供達は素直に自分たちの罪を告白したが
母親は自分を守ろうと嘘を最後までつき通した。
結果、彼女は第一級殺人の無期懲役。
しかし、服役20年で釈放された。

一体この映画は何だろう?
いじめが生成されていく過程を物語っているようでもある。
人間の弱さもある。
一人一人はみんな良い人間であるのになぜ?
集団となるとお互いの心理の権勢から思いもかけない行動にでる。
みんながやっているから普段の束縛から自由になり悪魔になれるのか?

みんなは、いじめを生成する要素を小さい芽の頃から
つぶしていかなければならないのだろう。

いじめの心理は結果的に何もかも破壊してしまう。
物も、人間も、人間の良心をも、社会も。
その内、人間の存在もなくなってしまう。
戦争になれば。



配役:シルヴィア (エレン・ペイジが演じる)=いじめられる側
   ガートルード(キャサリン・キーナが演じる)=いじめる側

監督:トミー・オヘイヴァー
脚本:トミー・オヘイヴァー
   アイリーン・ターナー
製作:ケイティ・ルーメル
   ジョスリン・ヘイズ・シンプソン
   クリスティーン・ヴェイコン
   ヘンリー・ウィンタースターン
   ケヴィン・チューレン
指揮:パメラ・コフラー
   ジョン・ウェルズ
   ルース・ヴィターレ
   リチャード・ショア
音楽:アラン・レイザー
撮影:バイロン・シャー
編集:メリッサ・ケント
製作:ファースト・ルック・スタジオ
公開:2007年1月
製作:アメリカ合衆国




「日本の悲劇」仲代達矢と北村一輝 [映画]

日本の悲劇2
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最初の「日本の悲劇」として、挙げられたのは
戦後一所懸命、戦中戦後を生きてきた母親が、
子供に見捨てられるという孤独感から自殺を
したことでした。

今回は、平成の世にあって、生活習慣病に
見舞われた老人(仲代達矢)が、孫を腕に抱き久々に
笑顔を見せていたが、何十年も連れ添った
妻が買い物中スーパーで倒れ病院に搬送される。

妻は数日後にあっけなく他界してしまう。
息子は会社の残業苦から会社を退職し、
妻子からも離れ、父の介護をする。

生活の窮乏から離婚の話も出、そこへ
東北の津波災害に見舞われる。

息子はハローワークに通いながら、父親の
面倒を見、父親の年金で暮らしている。
月6万円のやりくり、命がつながる最低
金額だ。

そこで父親(=仲代達矢)は現状に絶望し
一週間飲まず食わずで死のうと。
あるはかりごとを腹に、死ぬことを決心したからだ。


妻の位牌と共に一室にこもり
扉を釘で打ち付け、外からの侵入を避けた。
もし開けようとしたら中でノミを喉に刺し
自殺すすると言い放ち。

日にちが過ぎ、息子(北村一輝)も声を張り上げ父親に
泣きながら懇願した。出てきてくれと。
(ここには今までなかった北村一輝がいた)

数日後、テーブルの上に父親の遺影が
たっている。
息子は、そそくさと朝食を済ませ
ハローワークへ出かける。

映画の最後に次の数字が表示される。

年間自殺者27,766人(2012年)、非正規雇用率50パーセント以上(正社員に対して)、最近では「無縁死」「就活自殺」という新たな死が報じられ、うつ病患者数100万人を越えているといわれる。
日本の政治、経済、教育活動の結果として、うつ病患者100万人を発生させたと言える。
これが日本の悲劇だ。


監督:小林政広
脚本:小林政広
製作:小林直子
出演:仲代達矢 (不二男)
   北村一輝 (義男)
   寺島しのぶ(ともこ)
   大森暁美 (良子)
撮影:大木スミオ
編集:金子尚樹
製作:モンキータウンプロダクション
配給:太秦
公開:2013年8月


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