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地球を救うDVD映画「父、帰る」 [サスペンス]

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 父、帰る

 THE RETURN
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題名は「父、帰る」と、いかにも平凡ですが、内容は平凡ではありません。例えば、父親が寝ている姿などイエス・キリストに構図がよく似ています。これは何かの比喩なのでしょうか? また、作者が意図的にはっきりさせない内容も含まれています。

この映画は2003年ロシアで制作されました。新人の人が作ったらしく、映画の中にはナイフのような鋭さを感じます。今まで見た映画とは少々違った雰囲気を感じました。


最初の映像は子供たちが海辺にある高いヤグラから、海に飛び込むという、子供同士の度胸試しをやっていました。ヤグラの高さは10mくらいあったでしょうか。その数人の男の子の中にアンドレ(兄)とイワン(弟)がいました。実はこれが伏線です。


一番小さいイワンは恐怖のため飛び込めず震えていました。仲間達は先に飛び込んでしまい、早く飛び込めイワン、グズ、マヌケ等々罵声を浴びせられていました。
夕方遅くなったので母親が迎えにやってきます。イワンは結局飛び込めず、怖くて死ぬほどの思いだったと母親に泣きつきます。


12年間家を空けていた父親が帰ってきます。家には妻、祖母、子供たちアンドレ(兄)、イワン(弟)がいます。子供たちは赤ん坊の時か3歳くらいだったので、ほとんど記憶がありません。それでも写真を見たり母親から聞いたりして父親の存在を理解しようとします。

父親と子供2人とで2~3日旅行することになりました。
子供たちは魚釣りが好きだったので釣り竿やカメラなどもってうきうきでした。

行き先も教えてもらえず、車に乗り、海岸からボートに乗りある島に行きました。そこでテントを張り、魚釣りをやって遊びました。父親はその島である場所で穴を掘り何か埋めておいたものを掘り出しました。それは重い箱でした。中身は分かりません。

父親は子供たちと一緒に行動して父親らしくいろいろ教えました。それは、これから子供たちが生きていくために必要な事でした。約束とはどういうものか。意思決定はどういうものか。トラブルにであった際の対処はどうするか等々です。しかしそれは威圧的でした。それゆえ、ボタンの掛け違いという誤解が生じていきました。それもだんだん積み重なっていきました。

そして子供に手を上げたとき、子供たちは一気に爆発してしまいました。

「そんなにいやなら、殺せ!」
「兄貴に触ったら、殺すぞ!」
「こっちへ来るな!近寄るな!」
「お前なんか他人だ!」

と、イワンは叫びながら、その島にあった物見ヤグラに走って行きます。そして一心にヤグラに昇っていきます。父親は誤解を解きたくて追っていきます。


イワンが逃げる頃から、異様な音楽が流れてきます、そしてヤグラに昇るときも流れて、まるで地獄への道にはこのような音が流れているかのようです。このへんの効果は抜群ですね。さすがと言う外ない。


映画の出だしで、海に飛び降りる怖さから、自ら恥じていたイワンは、追いかけてくる父親に叫びます。


「僕にだってやれる!」
「なんだってやれるんだ!」
「こっちへくるな!」
「来ればここから飛び降りるぞ!」

そのヤグラは20m位の高さでしょうか。
イワンはてっぺんに上がって、下からのフタを閉めてしまいました。父親は、頼むから開けてくれと言いましたがイワンは開けません。

父親は、ヤグラの横からはい上がろうとしました。
そして、イワンは父親の顔を見た瞬間、とんでもないことが起きました。


あっという間に、父親は地上に、まっさかさまに、落ちてしまいました。手をかけた板が、腐っていたのでした。父親は死んでしまいました。

思いがけないことに子供たちは呆然としました。

父親は子供たちをとても愛していましたが、理解されず、誤解されたまま死んでしまったのです。子供たちも考えの行き違えはあったとしても憎んではいなかったはずです。

そもそも、なぜ父親は12年も家に帰らなかったのでしょうか? また島で掘り起こしたものは何だったのでしょうか? 父親も、船も海に沈んでしまいました。


この作者も何も明らかにしないまま終わってしまうので見ている方としては気になります。ここも自由に想像してくれということでしょうか?


私はこう思います。
この父親は、金塊の様なものを手に入れそれが為めに、12年の懲役になった。監獄から出てきた父親は隠した宝を島に取りに行って掘り起こした。

みなさんどうでしょうか?この考えは?



監督:アンドレイ・ズビャギンツェフ
脚本:ウラジーミル・モイセエンコ
   アレクサンドル・ノヴォトツキー
配役:
イワンに扮した  :イワン・ドブロヌラヴォフ
アンドレイに扮した:ウラジーミル・ガーリン
父に扮した    :コンスタンチン・ラヴロネンコ
母に扮した    :ナタリヤ・ヴドヴィナ




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