SSブログ

「アメリカン・クライム」いじめの生成 [映画]

アメリカン・クライム

An American Crime

CIMG8378.JPG

アメリカの母親と少年少女たちが起こした事実に基づく映画です。
映画の内容は今から50年ほど昔のものです。

夫と離婚した女性(=ガートルード)が6人の子供を大事に育てていたのだが、
ある時から、あらぬ方向に事態が進んで行ってしまった。

自分の子供は少女が4人、少年が1人、赤ん坊1人。
そこへ女の子2人を預かり、計8人となった。
一番上が長女で16才。
2人を預かった理由は、ほとんど週20ドルが入るという金目的。
預けた両親の仕事は、カーニバルなどで菓子を売る仕事で忙しい。

ガートルードはぜんそくの病があった。
毎日咳き込んでは薬を飲んでいた。
夫がいなく収入源は隣人のアイロンかけ、長女のアルバイト。
それで8人の世話をしなくてはならない。
元恋人は金の無心と性欲の色男でダニのよう。

ガートルードはまだ36才で女盛り。
現状を顧みれば金の無心など断ってもいいのだが、
それが出来ない口惜しさ、ズルズルと引き込まれる。

これらは彼女を心身共にむしばんでいった。

ある日、長女の娘が妻子ある男と関係し妊娠してしまった。
彼女は話の分かるシルヴィアに告白した。

この事が原因で、いろんなデマが飛び結果的にシルヴィアが
いじめの対象になった。

いじめは、母親が率先して行った。
周りの子供達はそれになびいた。
たばこの火を身体に押し当てることは日常に行われた。
シルヴィアは地下室で何度も身体的苦痛を伴ういじめに遭い、
最後に焼け火箸で、みにくい忌まわしい毒舌を胸に書かれた。
その跡はケロイド状になって残った。

シルヴィアは助けもあって、かろうじて命からがら家から
脱出できた。

そして26日間の裁判が始まった。
子供達は素直に自分たちの罪を告白したが
母親は自分を守ろうと嘘を最後までつき通した。
結果、彼女は第一級殺人の無期懲役。
しかし、服役20年で釈放された。

一体この映画は何だろう?
いじめが生成されていく過程を物語っているようでもある。
人間の弱さもある。
一人一人はみんな良い人間であるのになぜ?
集団となるとお互いの心理の権勢から思いもかけない行動にでる。
みんながやっているから普段の束縛から自由になり悪魔になれるのか?

みんなは、いじめを生成する要素を小さい芽の頃から
つぶしていかなければならないのだろう。

いじめの心理は結果的に何もかも破壊してしまう。
物も、人間も、人間の良心をも、社会も。
その内、人間の存在もなくなってしまう。
戦争になれば。



配役:シルヴィア (エレン・ペイジが演じる)=いじめられる側
   ガートルード(キャサリン・キーナが演じる)=いじめる側

監督:トミー・オヘイヴァー
脚本:トミー・オヘイヴァー
   アイリーン・ターナー
製作:ケイティ・ルーメル
   ジョスリン・ヘイズ・シンプソン
   クリスティーン・ヴェイコン
   ヘンリー・ウィンタースターン
   ケヴィン・チューレン
指揮:パメラ・コフラー
   ジョン・ウェルズ
   ルース・ヴィターレ
   リチャード・ショア
音楽:アラン・レイザー
撮影:バイロン・シャー
編集:メリッサ・ケント
製作:ファースト・ルック・スタジオ
公開:2007年1月
製作:アメリカ合衆国






スポンサーリンク


==============================================



nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

Facebook コメント

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。