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死ぬまで意地を通す「クロワッサンで朝食を」 [映画]

クロワッサンで朝食を
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映画の舞台はフランス、パリ。
これは若向きの映画ではない。
でもしみじみとした人生の静かな息づかいを垣間見れる。

登場人物は、朝食にクロワッサンと紅茶しか食さない、
老境のフリーダという女性、一見頑固に見える。

二人目はステファンというカフェの主人、
もとフリーダの恋人でカフェを彼女からもらった。
それで、独り者のフリーダの世話をしている中年男。

三人目の登場人物は、若い頃からパリにあこがれていた老境に
入ったアンヌという家政婦。
ステファンに雇われてリトアニアからパリに出てきた。

フリーダの世話は難しく、何人も家政婦はやめている。
アンヌもフリーダの最初の会話は、朝食をつくって
フリーダの前に現れたとき、
「そんなもの食べないから、さっさとこの家から出て行って」
との言葉。

アンヌは落ち込んでパリの町並みを歩き、エッフェル塔を見に来る。そして、心を落ち着かせて、どうしたらよいか彼女なりに考える。雇い主のステファンに向かって、
「あなたはフリーダが死ぬのを待っているの」と心を見透かされてしまう。

フリーダとアンヌはあることから口争いになり、とうとうアンヌは出て行ってしまう。
フリーダはアンヌを忘れられなく、帰って来ないかと待ちわびる。アンヌの方も国に帰ると言いながらも、帰らず、フリーダの所に戻ってくる。

ここで、この映画のしめくくりにぱっと主題がでてくる、
フリーダの出迎えの言葉、

「アンヌ、ここがあなたの家よ」

その余韻がいつまでも残る。

老境に入ると人は死を待ちわびるのだろうか?
それとも老境を謳歌しようとするのだろうか?


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監督 イルマル・ラーグ
脚本 イルマル・ラーグ 、 アニエス・フォーヴル 、 リーズ・マシュブフ
製作 ミレナ・ポワヨ 、 ジル・サクト 、 リーナ・スィルドス
共同製作 フィリップ・カウフマン 、 アドリアン・ポリトフスキー 、 ジリー・ウォータークリン
撮影 ロラン・ブルネ
美術 パスカル・コンシニ
音楽 デズ・ムナ
録音 ピエール・メルテンス 、 ボルヌ・ルロワ 、 エマニュエル・ドゥ・ボワッシウ
編集 アンヌ=ロール・ゲガン
衣裳デザイン アン・ダンスフォード
キャスティング ブリジット・モワドン
助監督 ジュリエット・マイヤール

キャストフリーダ ジャンヌ・モロー
アンヌ ライネ・マギ
ステファン パトリック・ピノー



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