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家族「日本の悲劇」 [映画]

日本の悲劇
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この映画は1953年に作られたと言うから既に62年の歳月がたっている。
終戦後8年目に作られた映画だ。

戦後8年と言ってもまだまだ戦争の傷跡は残っていた。
人間の心は戦争が終わっても、まだその余韻が残っている。

戦時中は食料がなく人々の心は荒涼とならざるを得ない。
人間、衣食住がまともでないと、心がすさんでしまう。

主演の春子(=望月優子)は子供2人を育てるために必死に生きたと言える。
食べるために、ヤミの食料を手に入れ、警察に追いかけられ、
子供のために身体を張った。
模範的な母親像ではないが、2人の子供の成長を楽しみに生きてきた。

このような教育もない、ごく普通の女性が大人になった子供から見放されたとき
どのような行動に出るだろうか?

これは木下恵介の言葉を待つまでもなく「日本の悲劇」である。
日本は平和を勝ち取るために多くの命を犠牲にした。
戦争はまた同時に、多くの人の心を逼塞(ひっそく)させた。
人間の精神はもっと豊かになれるはずだ。

あと5年、3人とも頑張って生きたらきっと幸せになれたろうにと思う。

こんな結果になっては、子供達もぬぐいきれない人生を生きていかねばならない。


監督:木下惠介
脚本:木下惠介
製作:小出孝
   桑田良太郎
出演:望月優子
   桂木洋子
   佐田啓二
   高橋貞二
   上原謙
音楽:木下忠司
撮影:楠田浩之
配給:松竹
公開:1953年6月17日



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